令和7年新年射会を開催しました

令和7年2月吉日

一般財団法人本多流生弓会(理事長:本多利永本多流四世宗家)は、令和7年1月26日(日)、明治神宮至誠館第二弓道場(東京都渋谷区)で令和7年新年会を開催しました。

開会式では印可授与式が行われ、宗家から印可状が手渡されました。終了後、午前中は宗家の「巻藁射礼」に始まり、続いて師範会による「矢渡」「繰大前」、その後、会員による新年射礼が行われました。

午後は「大島盾争奪支部対抗戦」の競射会を行い、各支部が日頃の稽古の成果を披露しました。最後に余興的を行い、寒さの中ではありましたが、一日楽しく弓を引きました。

■新年射会兼大島楯争奪支部対抗戦
参加111名(出場96名)

■団体戦 24射
優 勝 伊勢崎支部A    16中

大島 昭、仲谷滉祐(非会員)、伊藤悠志(非会員)

準優勝 洗心洞稽古会支部B 15中

青江純平、松永芳栄、坂本武彦

第3位 東京支部A     12中(年齢順)

杉原庸介、大橋秀治、谷口淳一

■個人戦 8射
優 勝 坂本武彦(洗心洞稽古会支部) 6中(年齢順)
準優勝 青江純平(洗心洞稽古会支部) 6中(年齢順)
第3位 仲谷滉祐(非会員)      6中(年齢順)

今後も本会は、本多利實翁【注1】が創始し、現代射法として普及した「正面に打ち起こして大三を取る射法」【注2】の神髄を追求して参ります。また、翁が残した「生弓斎文庫」【注3】に基づく古来の伝統的射学を後世に伝えるとともに、現代科学を駆使した研究も積極的に取り入れ、日本の弓道文化の継承・発展に寄与して参ります。

【注1】本多流流祖。生弓斎と号す。天保7(1836)年生。江戸における日置流竹林派の家元。第一高等学校、華族会館、東京美術学校、東京帝国大学、大日本弓術会などを指導した。大正・昭和初期に活躍した名射手の多くは翁に学び、弓聖とも称えられる。
【注2】本会の師範であった髙木棐(たかぎ・たすく)氏は、財団法人(現公益財団法人)全日本弓道連盟範士・十段で、副会長、審議会委員、全日本学生弓道連盟会長などの要職を歴任され、全日本弓道連盟弓道教本第一巻創刊当時の射法制定委員として全日本弓道連盟射法の制定に尽力された。
【注3】生弓斎文庫には、翁が収集した弓書1,000冊以上が収められ、貴重な弓道文化遺産となっている(非公開)。