印可状
【本多流印可】
印可とは古来、師が弟子の悟境を認めてこれを証明することであり、家元が平素の道場での門人の稽古や、仕合等を通じて悟境を確認し、門人に位に応じた証として与えるものです。
本会は本多流宗家により示された「本多流印可定め書」及び「本多流印可定め書 細則」に基づき、印可審査を行っています。目録の印可は八字五位の自師賢覚に至った者に与えられる位であり、自己の技を磨くだけではなく、流派の伝統を次なる時代に引き継いでいく者となる事が期待されているのです。
なお、当流の目録以上の印可状においては、正統な本多流の印可状であることを証するために、宗家の手形が押されています。
1.本多流印可定め書
道を求め当流に志すを以て初めとし 稽古に勤め射学を修しその技壮
道半ばなれど射品生じ道の蘊奥に至らむとし 当流の隆盛に心する者には印可すべし
一、初 伝 入門 当流の修行を志したる者
二、修 学 射技骨法に叶ひつつある者
三、中 伝 骨法を体得し射形整ひし者
四、小目録 味はひを知り気象合一成りし者
五、目 録 心技自師賢覚の境に至りし者
六、中 王 清澄円満の境涯に達せし者
七、免 許 精心感通し品位生じし者
八、奥 伝 射品生じ道の蘊奥に至りし者
本多流四世 宗家 本多利永
2.本多流印可定め書 細則
一、当流印可は 初伝 修学 中伝 小目録 目録 中王 免許 奥伝の八段に分ち
宗家之を允許す
二、宗家 初伝 修学 中伝 小目録 目録 中王 免許は 審査を一般財団法人
本多流生弓会に委嘱す 同会は師範会をもってその任に当たらしめ
師範会より派遣されし審査員 之を判定し 宗家に推挙す
宗家 之を参考とし允許を決す
三、奥伝の印可 宗家之を所管す
四、審査は射技射禮に就いて行ひ 位に応じて論文及び口頭試問を
加ふるものとす
五、 宗家 当流発展に特に功績ありと認むる者に対し審査を経ずして印可を
授与することを得
(令和四年一月改訂)
3.審査料及び登録料
審査料 | 登録料 | 登録料 (推薦の場合) |
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初 伝 | 1,000円 | 1,500円 | 3,000円 |
修 学 | 1,500円 | 3,000円 | 5,000円 |
中 伝 | 2,000円 | 5,000円 | 10,000円 |
小目録 | 3,000円 | 10,000円 | 20,000円 |
目 録 | 5,000円 | 20,000円 | 30,000円 |
中 王 | 8,000円 | 30,000円 | 50,000円 |
免 許 | 10,000円 | 50,000円 | 80,000円 |
4.印可審査
本多流印可審査は年に数回実施します。実施日程については『会報』でお知らせしておりますが、本ホームページの「行事予定表」でも確認することができます