過去最大の参加、明星大学の三連覇で、無事終了
赤門支部・藤本達也
平成29年2月26日、東京武道館。本多利永宗家の挨拶と、山中恒夫さん(赤門支部)の矢渡しで大会は始まりました。
前回大会は、参加のチーム数で過去最高を記録しましたが、今回はそれを上回り、25校および生弓会から49チーム、146名にご参加いただく盛況でした。学習院大学と埼玉大学が久しぶりに参加いただくとともに、東北大学、名古屋大学、芝浦工業大学が新しく参加してくださいました。
射会は、一人12射で、団体と個人の成績を競った後、トーナメント戦、風船割りや金的の余興という流れで進行しました。
団体戦では、明星大学の五月会Aチームが28中で優勝されました。明星大学は、22回大会(平成25年)以降、優勝、準優勝、優勝、優勝と輝かしい成績を残してきましたが、今回の優勝で、三連覇という偉業を達成されました。準優勝は、26中の大東文化大学の弓箭会でした。第三位は、同じく26中をたたき出したものの、合計年齢の低かった東京海洋大学の楽水会Aチームでした。
個人戦では、東洋大学の松田一輝さんが皆中で優勝。昨年、二年連続の射技優勝賞を獲得した東京海洋大学の小田切裕典さんら四人が11中と健闘しました。
トーナメント戦は、昨年同様、四チームから一チームの勝ち上がりの形で進めました。今回大会から参加の名古屋大学OB会チームが優勝、立教大学の聖弓会Bチームが準優勝でした。尾州竹林の射で勝ち進んでいった名古屋大学チームの活躍は、本多流を引く私たちにも嬉しい驚きでした。前回大会で同じメンバーで優勝した立教大学チームの準優勝は、選手の合計年齢が220歳と全体の中で第三位であり、その活躍も後進にはうれしいものでした。
競技終了後の余興では、趣向を凝らした風船割、金的や扇落としで、参加の皆さまにお楽しみ頂けました。
多数の参加者を得ての今回大会でしたが、予定時間を含め極めてスムーズに進行し、参加の皆さまに楽しんでいただける射会になったと感じております。当日、ご挨拶を頂いた宗家、矢渡しの山中さん、てきぱきと運営のお手伝いをいただきました生弓会と東京大学の皆さまのおかげと、改めて御礼を申し上げます。
本射会は、秋の大学対抗懇親射会とともに、学生弓道に軸足を置きながら、本多流のつながりとプレゼンスを維持・強化していくための大切な機会でもあります。生弓会の皆さま方の引き続きのご支援をお願い致します。
□結果(敬称略)
【団体の部】 | |||
優勝 | 明星大学 五月会A | (三富勇利、前田晃利、斉藤八郎) | 28中 |
第二位 | 大東文化大学 弓箭会 | (西屋優樹、長嶋柊作、青木豊) | 26中 |
第三位 | 東京海洋大学 楽水会A | (佐藤優樹、小田切裕典、村田暁彦) | 26中 |
※二位と三位は、共に二十六中であったが、合計年齢数で決定 |
【個人の部】 | |||
優勝・皆中賞 | 松田一輝 | (東洋大学 清弦会C) | 12射皆中 |
第二位 | 青木豊 | (大東文化大学 弓箭会) | 11中 |
小田切裕典 | (東京海洋大学 楽水会A) | 11中 | |
※ 前田晃利(明星大学 五月会A)、平口瑶一郎(城西大学 高麗会)も11中であったが、二位は、年齢で決定 |
【トーナメント戦】 | ||
優勝 | 名古屋大学 OB会 | (櫻井孝、深見竹広、藤谷毅) |
準優勝 | 立教大学 聖弓会A | (土岐征彦、保田俊博、宇佐美洋佑) |
【射技優秀賞 (年齢順)】 | |
新美友治 | (京都大学 東京反求会A) |
深見竹広 | (名古屋大学 OB会) |
宮本和子 | (東京大学 赤門弓友会A) |
岡本彩 | (明星大学 五月会B) |
【寿賞】 | ||
山中恒夫 | (東京大学 赤門弓友会) | 92歳 |
細谷正躬 | (立教大学 聖弓会) | 86歳 |
嶋田陽 | (大阪府立大学 OB) | 82歳 |
【敢闘賞(チーム年齢合計二百歳以上)】 | ||
東大・九大混成 | (吉田隆一、山中恒夫、小林 暉昌) | 234歳 |
京都大学 東京反求会B | (上原知、畑一義、嶋田陽) | 221歳 |
立教大学 聖弓会A | (土岐征彦、保田俊博、宇佐美洋佑) | 220歳 |
京都大学 東京反求会A | (新美友治、山地正克、藤原邦夫) | 218歳 |
東京大学 赤門弓友会B | (鈴木千輝、浜部勝、寺部孝平) | 204歳 |
東北大学 萩弓会 | (櫛田浩平、中村徳男、富樫孝) | 204歳 |
名古屋大学 OB会 | (櫻井孝、深見竹広、藤谷毅) | 203歳 |