―女子のみで戦った大東文化大学が優勝―
赤門支部 藤本 達也
第48回大学対抗懇親射会は、令和元年11月24日(日)、東京大学弓道場(育徳堂)で開催されました。今年の参加校は、全弓連の昇段審査のため常連の2校が欠場したこともあり、昨年の19校に対して15校とやや寂しい状況となりました。
射会は、坂本武彦師範の拝礼と挨拶で始まりました。挨拶では、体調を崩され当日の参加を見合わせられた宗家の「全身の力を最大限に矢に伝える射形をめざして欲しい」というメッセージが代読されました。
坂本師範が矢渡しでは、本多流のキビキビとした体配と、衒いなく甲矢、乙矢とも的中させる姿を大勢の学生が熱心に見守っていました。
その後、1チーム5人、四矢2回、計40射の形式で、若さと熱気のあふれる競い合いが行われました。優勝は大東文化大学でしたが、一人ひとりの射と的中が見事であったことに加え、女子のみで栄冠を勝ち取ったことは特筆に値します。記録がないため確認はできませんが、これは本射会の長い歴史の中で始めての快挙だと思います。
結果は、次の通りです。(敬称略)
【優 勝】 大東文化大学 29中
在原萌美、松井葵、高橋美希、小林優羽希、細淵菜月、鈴木彩里紗
【準優勝】 日本大学 28中
牡鹿大樹、橋本遼太朗、角田翔太、鈴木啓太、鈴木興紀
【第三位】 中央大学 21中
青山俊佑、多田裕美乃、生越丈雅、今井旅生、八木橋優杜
なお、中央大学と東洋大学が21中で並びましたが、代表者による遠近で第三位を決定しました。
個人では、次の4名が表彰されました。
【射技優勝賞】 | 細淵 菜月 | 大東文化大学 | |
【皆 中 賞】 | 佐藤 利久 | 明星大学 | |
高橋 美希 | 大東文化大学 | ||
鈴木 啓太 | 日本大学 |
閉会式では、坂本師範から「的中を高めることだけでなく、もっと早い矢をもっと遠くに飛ばすような、おおらかで伸びやかな射を目指して欲しい」との講評がありました。
前日から降り続いていた雨も開会式までにはやみ、競技もスムーズに進む中、午後三時過ぎには射会を無事に終了することができました。挨拶、矢渡し、射手評価、講評と射会の中核を一手に担っていただいた坂本師範、テキパキと進行を担ってくださった松永芳栄さんと大橋秀治さん、そして道場当番を引き受けてくださった東大の学生諸君に厚く御礼申し上げます。
毎年の報告で述べていますが、本射会の積み重ねも記念すべき半世紀、即ち「第50回」が視野に入ってきました。これに向け、参加校の増加など、いっそうの盛り上げを図っていきます。生弓会の皆さまのご支援をお願い致します。