令和5年新年射会を開催しました

令和5年2月吉日

 一般財団法人本多流生弓会(理事長:本多利永本多流四世宗家)は、令和5年1月29日、明治神宮至誠館(東京都渋谷区)において令和5年新年射会を開催しました。

新年射会は新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、ここ2年中止となっていたことから3年ぶりの開催で、宗家はじめ68名が参加しました。

開会式終了後、午前中は本多流四世利永宗家の「巻藁射礼」から始まり、続いて師範会による「繰大前」、その後、参加者による組立が行われました。

午後は支部対抗戦からスタート。今回から新年射会での支部対抗戦は「大島楯争奪戦」と改められ、第1回優勝チームの栄誉をかけて、20チームによる白熱した戦いが繰り広げられました。

最後に余興的を行い、寒さ厳しい中ではありましたが、大いに盛り上がった会となりました。

開会式

集合写真

組立

支部対抗戦優勝チームと大島楯

 

今後も本会は、本多利實翁(注1)が創始し、現代射法として普及した「正面に打ち起こして大三を取る射法」(注2)の神髄を追求して参ります。また、翁が残した「生弓斎文庫」(注3)に基づく古来の伝統的射学を後世に伝えるとともに、現代科学を駆使した研究も積極的に取り入れ、日本の弓道文化の継承・発展に寄与して参ります。

注1:本多流流祖。生弓斎と号す。天保7(1836)年生。江戸における日置流竹林派の家元。第一高等学校、華族会館、東京美術学校、東京帝国大学、大日本弓術会などを指導した。大正・昭和初期に活躍した名射手の多くは翁に学び、弓聖とも称えられる。

注2:本会の師範であった髙木棐(たかぎ・たすく)氏は、財団法人(現公益財団法人)全日本弓道連盟範士・十段で、副会長、審議会委員、全日本学生弓道連盟会長などの要職を歴任され、全日本弓道連盟弓道教本第一巻創刊当時の射法制定委員として全日本弓道連盟射法の制定に尽力された。

注3:生弓斎文庫には、翁が収集した弓書1,000冊以上が収められ、貴重な弓道文化遺産となっている(非公開)。