令和4年度追悼射会・臨時研修会・連合審査を開催しました

2022年4月吉日

一般財団法人本多流生弓会(理事長:本多利永本多流四世宗家)は、令和4年3月26日・27日の両日、東京武道館(東京都足立区)において、令和4年度追悼射会・臨時研修会・連合審査を開催しました。

今年度の追悼射会は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により延期となっていた令和2年度・令和3年度の追悼射会の対象者を含め、永年にわたり本会の発展に尽力された3名の方々を追善するため、26日午前中に会員25名が参加し執り行われました。
臨時研修会は、同じく新型コロナウイルス感染症拡大の影響によりこの2年間公式行事がほとんど開催出来ていなかったことから、政府対策の終了にあわせて特別に企画・開催したもので、26日午後・27日あわせて会員延45名が参加しました。研修は師範会による講義・模範演武に始まり、射技研修を中心に熱心な的前稽古が行われ、研修時間中、12個の的がほとんど空かないほどの熱気でした。
連合審査では2名が受審し、師範会の審査により、それぞれの進境に応じた印可が本多流宗家から許されました。

今後も本会は、本多利實翁(注1)が創始し、現代射法として普及した「正面に打ち起こして大三を取る射法」(注2)の神髄を追求して参ります。また、翁が残した「生弓斎文庫」(注3)に基づく古来の伝統的射学を後世に伝えるとともに、現代科学を駆使した研究も積極的に取り入れ、日本の弓道文化の継承・発展に寄与して参ります。

注1:本多流流祖。生弓斎と号す。天保7(1836)年生。江戸における日置流竹林派の家元。第一高等学校、華族会館、東京美術学校、東京帝国大学、大日本弓術会などを指導した。大正・昭和初期に活躍した名射手の多くは翁に学び、弓聖とも称えられ る。注2:本会の師範であった髙木棐(たかぎ・たすく)氏は、財団法人(現公益財団法人)全日本弓道連盟範士・十段で、副会長、審議会委員、全日本学生弓道連盟会長などの要職を歴任され、全日本弓道連盟弓道教本第一巻創刊当時の射法制定委員として全日本弓道連盟射法の制定に尽力された。

注3:生弓斎文庫には、翁が収集した弓書1,000冊以上が収められ、貴重な弓道文化遺産となっている(非公開)。

■追悼射会参加者