本書 第一巻 序

日置流射形起請秘記の事

此の文の心は射形は大切なる義なり故に師匠より弟子へ誓約を立て弓術を伝授 せしむる也此の故に起請文と書き顕わす也秘記とは其の誓を心底に秘する事を書き記す と云う義也。

三体は父母より譲らる剛なりと雖も我が力に非ず弱なりと雖も我が恥に非ず
唯剛弱を論ぜず修学水鉄の如し喩へば水水を流す鉄刀鎬を削る此の心を知って剛は剛 弱は弱と己々の分々に骨力を宗として嗜量をおもく

師の恩教を信じて強きを猜まず弱きを讒らず正直を神として法度に任せて心底に治する者には相伝す可し

深昵の弟子なりと雖も道に愚にして異法に驚き心深く無きものには相伝ふべからざる者也仍而起請如件

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